かんせつりうまち 関節リウマチ [猫]

概要

慢性進行性多発性関節炎ともよばれます。
犬の関節リウマチに非常によく似ており、異常な免疫反応によって関節にびらんが生じることが特徴です。

基礎知識

1.5〜5歳の雄で多く発生が認められます。

発症猫のおよそ半数が猫白血病ウイルス陽性、また多くが猫泡沫状ウイルス陽性という報告がありますが、それらのウイルスが発症にどう関わっているかはよくわかっていません。

原因

詳細な原因は不明ですが、何らかの理由で抗原が関節内に入り込み、異常な免疫反応が持続することで症状が進行していくと考えられます。

症状

手首や足首の関節の腫れや、痛みを伴う関節のこわばりが典型的な症状です。

検査・診断

身体検査、レントゲン検査、血清リウマチ因子の検査、関節液の塗抹(とまつ)、培養検査などを行い総合的に診断します。

治療

関節リウマチの治療は以下のとおりです。

内科療法
ステロイド剤やそのほか免疫抑制剤、免疫調整剤の投与

病院探しのポイント

・かかりつけの病院がある場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。

・長期の通院が必要となる場合があるため、アクセスの良い病院だと通う際の負担が少なく済むでしょう。

・ネコちゃんへの負担を軽減するために、アクセスのよい猫専門病院があるか探してみるのもよいでしょう。

予防

関節リウマチの発症を完全に予防する方法はありません。

ただ、発症には猫白血病ウイルスが関わっている可能性もあるため、混合ワクチンや完全室内飼育によって感染を防ぐことが、一つの予防策になるかもしれません。

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監修

獣医師 西川身和

獣医学科卒業後、一般動物病院勤務、大学病院研修医勤務、動物福祉を学ぶ海外渡航などを経て、現在は動物の健康しつけ相談を行いながら、動物の健康や福祉に関する情報を発信しています。

愛猫4匹とまったり暮らしつつ、人間と動物のより良い関係づくりに日々奮闘しています。