へんけいせいかんせつしょう 変形性関節症 [猫]

概要

関節軟骨の変性や関節の構造の変化によって起こる非感染性の慢性疾患です。

基礎知識

発生のリスク因子として
・加齢
・発育期、外傷などによる関節の不安定
・スコティッシュ・フォールドの骨軟骨異形成
・ムコ多糖蓄積性疾患
・神経障害性疾患(真性糖尿病)
などがあげられます。

原因

様々な原因が知られていますが、基本的には発生のリスク因子に加え、関節の変形や形成異常が起こることによって発症します。

症状

一見病気とは思えないようなものが症状として認められます。

・活動性の低下
・階段、高所への上り下りをしなくなる
・十分な毛づくろいができなくなる
・トイレでの排泄ができなくなる
・痛みから攻撃的になる

猫の場合は、特に症状がわかりにくいといわれています。

検査・診断

身体検査での関節や筋肉の状態の評価、レントゲン検査により診断します。

治療

変形性関節症の治療は以下のとおりです。

内科療法
・内服による疼痛管理
・運動機能を保護するためのストレッチやマッサージ
・関節保護作用があるといわれているフードなどによる栄養の管理

外科療法
手術

病院探しのポイント

・かかりつけの病院がある場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。

・長期の通院が必要となる場合があるため、アクセスの良い病院だと通う際の負担が少なく済むでしょう。

・ネコちゃんへの負担を軽減するために、アクセスのよい猫専門病院があるか探してみるのもよいでしょう。

予防

発生リスクの高い猫では日頃の活動状態に気をつけ、異常があれば早めに動物病院を受診をしましょう。

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監修

獣医師 西川身和

獣医学科卒業後、一般動物病院勤務、大学病院研修医勤務、動物福祉を学ぶ海外渡航などを経て、現在は動物の健康しつけ相談を行いながら、動物の健康や福祉に関する情報を発信しています。

愛猫4匹とまったり暮らしつつ、人間と動物のより良い関係づくりに日々奮闘しています。