さっそざいちゅうどく 殺鼠剤中毒 [猫]
概要
殺鼠剤を食べることにより起こる中毒症状です。
基礎知識
食べた殺鼠剤の種類により中毒量は異なります。
クマリン系薬剤の場合は血液の凝固機能に異常を起こし、出血傾向を示します。
原因
殺鼠剤の摂食が原因となります。
症状
摂食後1〜3日後に発症します。
主に出血傾向を示します。
・粘膜蒼白
・鼻出血
・吐血
・血便
・皮下出血
・目が見えなくなる
・歩行異常
などが認められます。
検査・診断
問診や身体検査における出血傾向で疑います。
・血液検査
・血液凝固系検査
・レントゲン検査
などで状態を確認します。
治療
殺鼠剤中毒の治療は以下のとおりです。
・催吐処置や胃洗浄(摂食後2時間以内)
・活性炭の投与
・ビタミンK1の投与
・輸血(症状に応じて)
病院探しのポイント
・かかりつけの病院がある場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。
・緊急治療が必要ですので、急ぎ診てもらえる病院を探しましょう。また、このような緊急事態に備えて、かかりつけの休診日や夜間診療をしている病院をあらかじめ調べておきましょう。
予防
動物が殺鼠剤を食べることができないように、環境整備を行いましょう。
猫は屋内飼育のほうが危険性は少なくなりますので、屋内飼育をおすすめします。
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監修
獣医師 西川身和
獣医学科卒業後、一般動物病院勤務、大学病院研修医勤務、動物福祉を学ぶ海外渡航などを経て、現在は動物の健康しつけ相談を行いながら、動物の健康や福祉に関する情報を発信しています。
愛猫4匹とまったり暮らしつつ、人間と動物のより良い関係づくりに日々奮闘しています。