たんじゅうおうとしょうこうぐん 胆汁嘔吐症候群 [犬]
概要
犬が空腹時に黄色い液体を嘔吐することを、胆汁嘔吐症候群といいます。

基礎知識
胆汁嘔吐症候群は犬に起こりやすく、全身状態に異常はありません。
ただし、ほかの病気が原因で嘔吐が誘発されることもあるので、嘔吐が続く場合や、ほかにも症状がある場合には注意が必要です。
原因
犬は、空腹時間が長いと、胆嚢から十二指腸に分泌された胆汁が胃内に逆流し、それが刺激となって嘔吐が引き起こされるとされています。
症状
1日1回、朝食のみを与えられている犬に起こることが多く、夜間や早朝の食事の前に黄色い泡を嘔吐するのが典型的な症状です。
そのほかには症状がありません。
また、1日2回食事を与えられている場合でも、空腹時間が長い時に起こることがあります。
検査・診断
問診と、嘔吐を引き起こしうる疾患を除外することで、診断します。
治療
胆汁嘔吐症候群の治療は以下のとおりです。
食事の回数や時間を調整し、胃が長時間空になるのを防ぐとこで、多くの場合改善します。
嘔吐が続く場合には、逆流を防ぐ目的で、消化管運動調節薬を投与することもあります。
予後は良好です。
病院探しのポイント
かかりつけの病院がある場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。
予防
食事の時間や回数の調節により、胃が空になる時間を短くすることで予防できます。
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監修
獣医師 福永めぐみ
フクナガ動物病院
日本大学生物資源科学部獣医学科を卒業後、横浜市内の動物病院にて小動物臨床に従事。
現在はハバニーズのマフィンくんと共にフクナガ動物病院に勤務。
日本獣医循環器学会、日本獣医がん学会所属。
ペット栄養管理士の資格取得。
フクナガ動物病院ホームページ