はっけつびょう 白血病 [犬]
概要
骨髄にある血球を作る役割を持つ造血幹細胞が腫瘍化してしまう、血液のがんです。
基礎知識
白血病は進行の速さにより、比較的ゆっくりと進行する慢性白血病と急激に進行する急性白血病に分かれます。また、どの種類の細胞が増えるかによって骨髄性とリンパ性にも分かれます。
それぞれの組み合わせにより、 以下のように名称がわけられます。
・急性骨髄性白血病
・急性リンパ芽球性白血病
・慢性骨髄性白血病
・慢性リンパ性白血病
原因
骨髄中の造血幹細胞(血球成分のもととなる細胞)が腫瘍化することで起こります。
症状
白血病の症状は漠然としたものが多く、特徴的なものは少ないです。なんとなく元気がなくなったり、熱が出たり、嘔吐や下痢を認めることもあります。貧血により、粘膜が青白く見えることもあります。
慢性白血病の場合は、目に見える症状が出ないこともあります。
検査・診断
血液検査を行い、血球成分に異常がないか調べます。白血病を疑う場合は、骨髄に針を指して、骨髄中の細胞を調べます。そのほか、全身状態の把握、ほかの病気がないかを調べるため、レントゲン検査、エコー検査なども行います。
治療
白血病の治療は以下のとおりです。
内科治療
基本的には抗がん剤が治療の第一選択になります。
ただし、慢性白血病の場合は病気の進行度合いによっては治療を行わず、定期的な経過観察のみ行う場合もあります。
急性白血病の経過は悪いことが多いです。
病院探しのポイント
・獣医師としっかり話し合い治療を進めていく必要があります。まずはかかりつけ医に相談しましょう。
・治療後も定期的な検診やケアが必要となる場合があるため、アクセスの良い病院だと通う際の負担が少なく済むでしょう。
予防
腫瘍の発症を予防することは難しいです。
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監修
獣医師 吉田茉利子
花岡動物病院
日本大学生物資源科学部獣医学科卒業後、東京大学動物医療センター内科学診療科上級研修医課程を修了。現在は花岡動物病院勤務に従事。
日本獣医がん学会腫瘍科Ⅱ種認定医。
飼い主さんにも分かりやすい説明を心がけています。
ビーグル大好きです!
小さい頃の憧れは大型犬(もしくはやまいぬ)の背中に乗ることです!
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