はいしゅよう 肺腫瘍 [犬]
概要
肺の腫瘍は転移してできるものが多く、肺の細胞からできる原発性の腫瘍は比較的まれです。
基礎知識
犬の肺にできる腫瘍は腺癌(気管支、気管支肺胞、肺胞)が一番多く、その次に多く認められるのが扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)です。
そのほかに、軟骨種、肉腫、腺腫、形質細胞腫などがあります。
原因
タバコの煙が発症リスクをあげる要因の一つと言われています。
症状
乾いた咳や、呼吸が苦しくなることがあります。食欲が落ちる、運動を嫌がるなどの症状を認めることもあります。
検査・診断
レントゲン検査で肺の腫瘍を確認します。転移性の腫瘍も多いので、全身状態の把握のため、血液検査とエコー検査も行います。CT検査は肺の腫瘍を評価するのにとても有用です。確定診断には病理検査が必要です。
治療
肺の腫瘍の治療は以下のとおりです。
外科手術
転移がない場合は手術が第一選択になります。
内科治療
咳止めや抗生剤などの内服を行います。
手術で取りきれない場合、予後は不良です。
病院探しのポイント
検査や治療のために設備が整っている病院を紹介されることもあります。まずはかかりつけ医に相談しましょう。
予防
残念ながら、発症を予防することは困難です。
早期に発見できるように、定期的な健康診断などをおすすめします。
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監修
獣医師 吉田茉利子
花岡動物病院
日本大学生物資源科学部獣医学科卒業後、東京大学動物医療センター内科学診療科上級研修医課程を修了。現在は花岡動物病院勤務に従事。
日本獣医がん学会腫瘍科Ⅱ種認定医。
飼い主さんにも分かりやすい説明を心がけています。
ビーグル大好きです!
小さい頃の憧れは大型犬(もしくはやまいぬ)の背中に乗ることです!
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