はんこつえん 汎骨炎 [犬]

概要

汎骨炎とは、上腕骨や大腿骨などの骨に炎症が起こる病気です。

基礎知識

発育中の大型犬によく発生し、中でもジャーマン・シェパード・ドッグにおける発生率が高いと言われています。ただし、小型犬での発生も報告されています。
雌よりも雄における発生率が高いです。

原因

明確な原因は特定されていませんが、遺伝、感染、代謝異常、自己免疫疾患などの関与が疑われています。

症状

急性に発生し、突然足をひきずるような歩行異常が発生します。症状が出るのは一か所に限らず、ほかの足に移動したり、元の足に戻ったりします。

歩行異常のほかにも、元気消失、発熱、食欲不振、体重減少などが認められることもあります。

検査・診断

触診により痛みを確認し、レントゲン検査により診断しますが、初期には特徴的な所見が認められないこともあります。

治療

汎骨炎の治療は以下のとおりです。

内科療法
鎮痛薬や抗炎症薬の投与

汎骨炎は成長に伴って良化し、消失する疾患です。そのため、治療は症状が認められている期間に対症療法として行います。

病院探しのポイント

・かかりつけの病院がある場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。

・長期の通院が必要となる場合があるため、アクセスの良い病院だと通う際の負担が少なく済むでしょう。

予防

現時点では予防法はありません。

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監修

獣医師 西川身和

獣医学科卒業後、一般動物病院勤務、大学病院研修医勤務、動物福祉を学ぶ海外渡航などを経て、現在は動物の健康しつけ相談を行いながら、動物の健康や福祉に関する情報を発信しています。

愛猫4匹とまったり暮らしつつ、人間と動物のより良い関係づくりに日々奮闘しています。