とりこもなすしょう トリコモナス症 [犬]

概要

一般的に、トリコモナスと呼ばれる寄生虫が犬の腸管内に寄生、増殖することで生じる下痢症のことを言います。
犬の場合は免疫力が低下した際に、普段から腸内に寄生しているトリコモナスが過剰に増殖することで発症します。

基礎知識

トリコモナスは、顕微鏡でなければ見つからない大きさの寄生虫です。

犬に寄生するトリコモナスには複数の種類があり、腸に寄生するもの以外に、口の中に寄生するものが報告されています。ここではより広く知られている、犬の腸トリコモナス症について説明します。

犬の腸トリコモナスは、人間にも感染する可能性があります。

原因

トリコモナスの感染および腸管内での増殖が原因となります。

症状

子犬での発症が多いです。
寄生虫に感染していても明らかな症状を示さない場合や、良化と悪化を繰り返す場合があります。

検査・診断

新鮮な便を用いて便検査を行います。
顕微鏡でトリコモナスの虫体を確認します。

治療

トリコモナス症の治療は以下のとおりです。

内科治療
駆虫薬の内服を行います。

病院探しのポイント

・かかりつけの病院がある場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。

・複数回の通院が必要となる場合があるため、アクセスの良い病院だと通う際の負担が少なく済むでしょう。

予防

便とともに排泄された寄生虫が口に入ることで感染します。犬の便に汚染された可能性のある場所は洗浄しましょう。

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監修

獣医師 松本裕子
マツモト動物クリニック

北里大学獣医学部獣医学科を卒業後、北里大学大学院博士課程を修了。獣医学博士。日本獣医皮膚科学会認定医を取得。
現在は、愛知県豊橋市のマツモト動物クリニックに勤務。

犬2頭、猫3頭と暮らしています。


マツモト動物クリニックホームページ

https://www.matsumoto-ac.jp/