しかんひふえん 趾間皮膚炎 [猫]
概要
指の間に発生する皮膚炎です。
基礎知識
猫での発症は犬ほど一般的ではありませんが、猫白血病ウイルス、猫免疫不全ウイルス、糖尿病などによる免疫抑制状態が感染の原因になり、発症のリスクが上昇すると考えられています。
原因
感染、刺激物や外傷、アレルギー性疾患、免疫介在性疾患、腫瘍など様々な原因で発症します。
症状
猫では爪の周囲や爪に症状が出やすく、赤く腫れる、滲出液(しんしゅつえき)が出る、水疱、脱毛などを生じることがあります。また、患部をなめる、噛む、歩行異常などの症状がでることもあります。
検査・診断
身体検査、皮膚の寄生虫検査、患部の細胞の検査、除去食試験による食物アレルギーの確認などを行い、原因を診断していきます。
治療
趾間皮膚炎の治療は以下のとおりです。
原因によって治療方法が異なります。
内科療法
寄生虫
駆虫薬
感染
抗生剤、抗真菌薬
アレルギー性疾患
ステロイド剤、免疫抑制剤
外科療法
腫瘍の場合は外科手術が適応になることもあります。
病院探しのポイント
・かかりつけの病院がある場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。
・複数回の通院が必要となる場合があるため、アクセスの良い病院だと通う際の負担が少なく済むでしょう。
・ネコちゃんのストレスを軽減するために、アクセスの良い場所にキャットフレンドリーな病院があるか探してみるのもよいでしょう。
予防
特に基礎疾患がある子はよく観察して、症状が出ている場合は早期に治療を行いましょう。
部位
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監修
獣医師 西川身和
獣医学科卒業後、一般動物病院勤務、大学病院研修医勤務、動物福祉を学ぶ海外渡航などを経て、現在は動物の健康しつけ相談を行いながら、動物の健康や福祉に関する情報を発信しています。
愛猫4匹とまったり暮らしつつ、人間と動物のより良い関係づくりに日々奮闘しています。