いしゅよう 胃腫瘍 [猫]

概要

猫の胃にできる腫瘍の中では、リンパ腫が最も多く認められます。

基礎知識

胃にできる悪性腫瘍はリンパ腫のほかに、胃腺癌、平滑筋肉腫(へいかつきんにくしゅ)、肥満細胞腫、髄外形質細胞腫(ずいがいけいしつさいぼうしゅ)、繊維肉腫、消化管間質腫瘍などがあります。

良性腫瘍では平滑筋腫、腺腫などが報告されています。

原因

明らかな原因はわかっていません。

症状

胃の腫瘍の場合、食欲がなくなる、吐く、体重が減るなどの症状がよく見られます。胃から出血していると、黒い便をすることもあります。

検査・診断

エコー検査やレントゲン検査から胃の腫瘍が疑われる場合、全身状態の把握のために血液検査が必要になります。精査のためには内視鏡検査を行うことが多く、場合によってはCT検査も必要となります。

一般的に確定診断には病理検査が必要ですが、リンパ腫や肥満細胞腫の場合は細胞診でも診断できることがあります。

治療

胃にできる腫瘍の治療法は腫瘍の種類によって異なります。

外科手術
胃癌や平滑筋腫などは、手術が第一選択になります。

内科治療
リンパ腫や肥満細胞腫の場合は、抗がん剤や内服の治療薬を選択します。

病院探しのポイント

検査や治療のために設備が整っている病院を紹介されることもあります。まずはかかりつけ医に相談しましょう。

予防

残念ながら、発症を予防することは困難です。
早期に発見できるように、定期的な健康診断などをおすすめします。

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監修

獣医師 吉田茉利子
花岡動物病院

日本大学生物資源科学部獣医学科卒業後、東京大学動物医療センター内科学診療科上級研修医課程を修了。現在は花岡動物病院勤務に従事。
日本獣医がん学会腫瘍科Ⅱ種認定医。

飼い主さんにも分かりやすい説明を心がけています。
ビーグル大好きです!
小さい頃の憧れは大型犬(もしくはやまいぬ)の背中に乗ることです!


花岡動物病院ホームページ

https://www.hanaoka-ah.jp/