しぼうかん 脂肪肝 [犬]

概要

肝臓の細胞内に脂肪が蓄積する病気です。

基礎知識

・空胞性肝障害とも呼ばれ、ほとんどがほかの病気や食事の影響などで二次的に起こります。

・犬ではよく見られ、大きな健康上の問題にならないことも多いですが、内分泌疾患がある犬の場合には注意が必要です。

原因

最も一般的な原因は、糖尿病や甲状腺機能低下症、クッシング症候群などの内分泌疾患です。

スコティッシュ・テリアでは原因不明の空胞性肝障害が起こることが知られています。
脂肪分を多く含む食事やおやつなどが原因となる場合もあります。

症状

基礎疾患がない場合には目立った症状はなく、健康診断時の血液検査などで肝酵素の上昇が指摘されて発見されるケースが多いです。

検査・診断

・血液検査で、肝酵素の上昇を認めます。中性脂肪の上昇を伴うことが多いです。
・レントゲン検査で、肝臓の腫れを認める場合があります。
・エコー検査で、肝臓全体が白っぽく見えることがあります。
・肝酵素上昇が重度で、その原因が特定できない場合には、肝臓の病理検査を行うこともあります。

治療

脂肪肝の治療は以下のとおりです。

内科治療
基礎疾患がある場合には、それに応じた適切な治療を行います。
食事やおやつに偏りがある場合や、肥満の場合には、食事の見直しを行います。

病院探しのポイント

・かかりつけの病院がある場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。

・定期的な検査が必要となる場合があるため、アクセスの良い病院だと通う際の負担が少なく済むでしょう。

予防

基礎疾患の適切な治療を受けることや、食生活を整えることが、犬の脂肪肝の予防につながります。

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監修

獣医師 福永めぐみ
フクナガ動物病院

日本大学生物資源科学部獣医学科を卒業後、横浜市内の動物病院にて小動物臨床に従事。
現在はハバニーズのマフィンくんと共にフクナガ動物病院に勤務。
日本獣医循環器学会、日本獣医がん学会所属。
ペット栄養管理士の資格取得。


フクナガ動物病院ホームページ

https://fukunaga-ah.com/