こうじょうせんきのうていかしょう 甲状腺機能低下症 [犬]

概要

甲状腺機能低下症は甲状腺からホルモンが十分に分泌されなくなることによって発症します。

基礎知識

どの犬種にも発生しますが、特にゴールデン・レトリーバー、シベリアン・ハスキー、シェットランド・シープドッグ、柴犬などに多く認められます。

中型犬から大型犬で多く発生し、小型犬では比較的まれです。また、ほかのホルモンの病気の影響で発症する場合もあります。

原因

遺伝的な要素や、自分の免疫で甲状腺を攻撃してしまう自己免疫疾患が原因といわれています。

まれに、脳の下垂体からの甲状腺刺激ホルモンの分泌が低下して、発症するケースも報告されています。

症状

甲状腺のホルモンが不足してしまうと、活動性が低下した状態になります。

具体的に起こしやすい症状としては
・激しい運動をしたがらない
・異常に寒がりになる
・発情しなくなる、不定期になる
・毛刈りの後に発毛しない、換毛しない
・太ももの後ろや、脇腹が脱毛する
・皮膚病を起こしやすい
・歩き方がぎこちなくなる
などがあります。

検査・診断

健康な犬でも、様々な原因で甲状腺のホルモンが一時的に低下してしまうこともあり、診断は容易ではありません。
症状と血液によるホルモン検査で総合的に判断します。併せて、エコー検査やレントゲン検査で甲状腺や全身の状態を確認することもあります。

治療

甲状腺機能低下症の治療は以下のとおりです。

内科療法
最も一般的な治療です。
内服薬を使用して、ホルモンの補充を行います。

ほとんどの場合、生涯に渡る投薬が必要になりますが、基礎疾患が原因で発症している場合はその治療を行うことにより、ホルモン補充の必要がなくなることもあります。また、ホルモン薬を飲んでいる間は、定期的な血液のホルモン濃度検査が必要になります。

病院探しのポイント

・かかりつけの病院がある場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。

・定期的な通院が必要となる場合があるため、アクセスの良い病院だと通う際の負担が少なく済むでしょう。

予防

遺伝的な要素や自己免疫疾患が原因なので、現在のところ予防法はありません。

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監修

獣医師 西川身和

獣医学科卒業後、一般動物病院勤務、大学病院研修医勤務、動物福祉を学ぶ海外渡航などを経て、現在は動物の健康しつけ相談を行いながら、動物の健康や福祉に関する情報を発信しています。

愛猫4匹とまったり暮らしつつ、人間と動物のより良い関係づくりに日々奮闘しています。