膵臓の外分泌部の腫瘍は膵臓癌（膵腺癌）といいます。膵臓の内分泌部の腫瘍はどこの細胞が腫瘍化するかによって、インスリノーマ、ガストリノーマと分類されます。

猫ではまれな腫瘍です。

明らかな原因はわかっていません。

症状は各腫瘍ごとに様々です。

膵臓癌
食欲が減る、吐き気、お腹が膨らむ（腹水が溜まる）などが認められます。まれに腫瘍の影響による脱毛も報告されています。

インスリノーマ
過剰なインスリンによって低血糖の症状を認めます。

エコー検査にて膵臓の腫瘍を探します。

血液検査では各腫瘍ごとに必要なホルモン値や項目を検査します。腫瘍の状態を把握するためにCT検査も有用です。

確定診断には病理検査が必要ですが、組織を採取するには手術が必要になることが多いです。

膵臓にできる腫瘍の治療法は腫瘍の種類によって異なります。

外科手術
手術が第一選択になります。しかし転移をしていることも多く、完全に取り切ることは難しいです。

内科治療
それぞれの症状に対して内服を行います。

膵臓にできる腫瘍の予後は不良のことが多いです。

検査や治療のために設備が整っている病院を紹介されることもあります。まずはかかりつけ医に相談しましょう。

残念ながら、発症を予防することは困難です。早期に発見できるように、定期的な健康診断などをおすすめします。