こうじょうせんきのうこうしんしょう 甲状腺機能亢進症 [犬]

概要

甲状腺機能亢進症は甲状腺からサイロキシン(チロキシン)というホルモンが過剰に分泌されることにより発症します。

基礎知識

犬で発症することはまれです。

原因

甲状腺の腫瘍化、甲状腺機能低下症の治療薬の過剰投与などによって発症します。

症状

サイロキシンは体を活発な状態にするホルモンです。そのホルモンが過剰に分泌されるので、体は常に異常に活発な状態になります。

具体的に起こしやすい症状としては
・食欲が異常に増す
・水を異常に飲む
・尿の量が増える
・落ち着きがなくなり、攻撃的になる
・食欲があるのに痩せてくる
などがあります。

検査・診断

血液によるホルモン検査で確定診断します。併せて、エコー検査やレントゲン検査で甲状腺や全身の状態を確認することもあります。

治療

甲状腺機能亢進症の治療法は以下のとおりです。

内科療法
最も一般的な治療です。内服薬を使用して、ホルモンの合成を阻害します。

外科手術
甲状腺が腫瘍化していて、気管や食道を圧迫している場合は、選択されることがあります。

病院探しのポイント

・かかりつけの病院がある場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。

・定期的な通院が必要となる場合があるため、アクセスの良い病院だと通う際の負担が少なく済むでしょう。

予防

腫瘍に関しては、現在のところ効果的な予防法はありません。

甲状腺機能低下症の治療を行っている犬では、投与量やお薬を飲んでいる時の様子などに気をつけて、何か異変があればすぐに主治医に相談するようにしましょう。

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監修

獣医師 西川身和

獣医学科卒業後、一般動物病院勤務、大学病院研修医勤務、動物福祉を学ぶ海外渡航などを経て、現在は動物の健康しつけ相談を行いながら、動物の健康や福祉に関する情報を発信しています。

愛猫4匹とまったり暮らしつつ、人間と動物のより良い関係づくりに日々奮闘しています。