胃にできる悪性腫瘍は胃腺癌のほかに、平滑筋肉腫（へいかつきんにくしゅ）、リンパ腫、肥満細胞腫、髄外形質細胞腫（ずいがいけいしつさいぼうしゅ）、繊維肉腫、消化管間質腫瘍などがあります。

良性腫瘍では平滑筋腫、腺腫などが報告されています。

明らかな原因はわかっていません。

胃の腫瘍の場合、食欲がなくなる、吐く、体重が減るなどの症状がよく見られます。胃から出血していると、黒い便をすることもあります。

エコー検査やレントゲン検査から胃の腫瘍が疑われる場合、全身状態の把握のために血液検査が必要になります。精査のためには内視鏡検査を行うことが多く、場合によってはCT検査も必要となります。

一般的に確定診断には病理検査が必要ですが、リンパ腫や肥満細胞腫の場合は細胞診でも診断できることがあります。

胃にできる腫瘍の治療法は腫瘍の種類によって異なります。

外科手術
胃癌や平滑筋腫などは手術が第一選択になります。しかし、胃癌の場合は症状が出ている時点でかなり進行していることが多く、手術で取り切ることは難しいとされています。

内科治療
リンパ腫や肥満細胞腫の場合は、抗がん剤や内服の治療薬を選択します。

胃癌の予後は不良のことが多いです。

検査や治療のために設備が整っている病院を紹介されることもあります。まずはかかりつけ医に相談しましょう。

残念ながら、発症を予防することは困難です。
早期に発見できるように、定期的な健康診断などをおすすめします。