たばこちゅうどく タバコ中毒 [犬]

概要

タバコに含まれているニコチンにより発症する中毒です。

基礎知識

猫と比較すると犬での発生が多い傾向にあります。

犬では体重1kgあたりニコチン10mgの経口摂取で死亡する可能性があります。
また、1mg/kg以上の摂取で重症化すると考えられています。

原因

タバコの摂取が原因となります。

症状

症状は摂食後1時間以上経過してから現れます。

・嘔吐、下痢
・よだれ
・浅く遅い呼吸
・けいれん
などが現れる可能性があります。

重症になると呼吸麻痺により死亡することもあります。

検査・診断

通常、摂食歴から診断します。
中毒症状が起きると血液検査、心電図検査で異常が認められることがあります。

治療

タバコ中毒の治療は以下のとおりです。

・催吐処置(摂食後1時間以内で症状が出ていない場合)
・活性炭の投与
・点滴による利尿促進

そのほか症状が出ている場合は、その症状に対して対症療法を行います。

病院探しのポイント

・かかりつけの病院がある場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。

・緊急治療が必要ですので、急ぎ診てもらえる病院を探しましょう。また、このような緊急事態に備えて、かかりつけの休診日や夜間診療をしている病院をあらかじめ調べておきましょう。

予防

生活環境で犬がタバコを摂取できないように環境整備しましょう。
散歩中に拾い食いしないように注意しましょう。

万一拾い食いしてしまった場合は、水を飲ませてしまうとニコチンの吸収が早まってしまいますので、水を飲ませずにすぐに受診をしましょう。

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監修

獣医師 西川身和

獣医学科卒業後、一般動物病院勤務、大学病院研修医勤務、動物福祉を学ぶ海外渡航などを経て、現在は動物の健康しつけ相談を行いながら、動物の健康や福祉に関する情報を発信しています。

愛猫4匹とまったり暮らしつつ、人間と動物のより良い関係づくりに日々奮闘しています。