いちょうえん 胃腸炎 [猫]

概要

胃や腸に炎症がおこり、下痢などの消化器症状を引き起こす病気です。

基礎知識

症状が突発的で一過性のものを急性胃腸炎、長期的に症状が続いたり、治っても再発を繰り返すものを慢性胃腸炎といいます。

一般的に急性胃腸炎は経過が良好で、数日で自然治癒することが多いですが、胃腸炎の原因や年齢によっては重症化することもあるため、油断は禁物です。

原因

原因は幅広く、以下のようなものがあります。

・細菌
・ウイルス(猫コロナウイルス、猫汎白血球減少症、猫白血病ウイルス、猫免疫不全ウイルス、猫伝染性腹膜炎など)
・寄生虫(回虫、コクシジウム、ジアルジアなど)
・食物アレルギー
・食事の急激な変化
・ストレス
・異物誤飲
・腐敗した食べ物や毒性のあるものの摂取による中毒
・毛球症
・薬物の投与
・胃腸の腫瘍(リンパ腫など)
・肝臓や胆管(肝炎や胆管炎など)、腎臓(慢性腎臓病など)の病気
・腹部の炎症(膵炎、腹膜炎など)
・ホルモンの病気(糖尿病、膵外分泌不全やクッシング症候群など)
・腸に炎症をおこす病気(炎症性腸疾患など)

症状

下痢がよくみられ、ゼリー状の粘液が付いた軟便や水っぽい下痢、ときに血が混じった下痢をすることもあります。嘔吐、元気や食欲が落ちる、お腹を痛がるなどの症状がみられることもあります。

検査・診断

・問診でいつから症状がみられたか、環境の変化や生活の様子などを聴取します。
・便検査で寄生虫などがいないかを確認し、併せてウイルスの検査を行うこともあります。
・血液検査、レントゲン検査やエコー検査で原因となるような病気がないかを調べることもあります。
・長期的に下痢が続いている場合は、全身麻酔をかけて内視鏡検査や開腹手術をして、腸の状態を確認したり、腸の一部をとり病理検査をすることもあります。

治療

胃腸炎の治療法は以下のとおりです。
ほかの病気が原因となっている場合はその治療も併せて行います。

内科療法
脱水がある場合は点滴を行います。胃酸による胃のダメージを軽減するために制酸剤や胃腸粘膜の保護剤を使います。
嘔吐がある場合は吐き気止めを使用したり、細菌が原因の場合は抗生剤を使用することもあります。

状態によっては、胃腸への負担を少なくするため、やわらかく栄養価の高い特別療法食を食べさせます。また、慢性の胃腸炎の場合、アレルギーに配慮した特別療法食で長期的に食事治療を行うこともあります。

病院探しのポイント

・かかりつけの病院がある場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。

・複数回の通院や長期の入院が必要となる場合があるため、アクセスの良い病院だと通う際の負担が少なく済むでしょう。

予防

一部のウイルスや寄生虫は、定期的なワクチン接種や駆虫薬の投薬や、多頭飼育では感染した子を別の部屋で生活させることで感染のリスクを軽減できます。

また、腐敗した食べ物やフード、異物や中毒が原因となることもあるため、フードは適切に管理し、食べられたくないものは猫の届かないところに置くことを徹底することで防ぐことができます。

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監修

アイペット損保 獣医師チーム
アイペット損害保険株式会社

獣医学科卒業後、動物病院にて小動物臨床に従事。現在はアイペット損保に勤務。
全員が獣医師であり飼い主/ペット栄養管理士の資格取得

アイペット損保を通じて、飼い主さまがにワンちゃんネコちゃんと幸せに暮らすための情報をお伝えしていきたいと思っています。


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